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死刑執行に対する抗議声明(2021年12月21日)

2021年12月21日

                   抗 議 声 明

 本日(12月21日)の藤城康孝さん(65歳・大阪拘置所)、小野川光紀さん(44歳・東京拘置所)、髙根沢智明さん(54歳・東京拘置所)に対する死刑執行に対し、強く抗議する。

 今回2019年12月26日に1名の死刑執行が行われて以来、約2年続いた死刑執行停止状態を破って、3名の執行が断行された。オリンピックも終わり、国会閉会日を狙っての執行であり、また古川禎久法相は10月4日に就任してから、わずか2ヶ月と18日しか経っておらず、記録を精査できるはずもなく、世界から非難されず、国会でも追及されないこの時期を計画的に選んで、2年間執行ゼロを回避するために行われた執行であると言わざるを得ない。

  藤城康孝さんは、私たちとのコンタクトもなく、再審請求も行っていなかったと思われる。妄想性人格障害で、隣近所の人からバカにされたり迫害されているという妄想にとりつかれて事件を起こしたが、責任能力が認められて、死刑となった。
 小野川光紀さんは、2019年3月8日に第2次再審請求中であり、弁護人は4度の補充書を提出し、今年に入って新証拠の提出について検察と裁判所に開示請求を行い、さいたま地裁は職権発動をしない決定を出したところだった。
 小野川さんの共犯者であった高根沢智明さんは、2005年7月13日に控訴を取り下げており、それに対して弁護人が異議申立を行ったが同年11月30日に確定し、三審の裁判を受けておらず、十分な審理がなされていない状態での執行だった。第3次再審請求中だった。

 死刑になりたくて犯行に及ぶ事件が増える中、死刑は犯罪抑止力になり得ていないことは明白であり、今こそ死刑執行停止状態を継続し、死刑制度のあり方について法務省がリードして国民的議論を行うべき時であったはずである。

 私たちは、あらためて、広く社会に向けて、命を奪うことによっては、なに一つ問題は解決しないこと、そして終身刑等の導入など、死刑を執行しなくてもよい施策を真剣に検討することを呼びかける。

 私たちは、死刑の廃止を願う多くの人たちとともに、また古川禎久法務大臣に執行された3名に代わり、そして死刑執行という苦役を課せられた拘置所職員に代わって、古川禎久法務大臣に対し、強く抗議する。

2021年12月21日

死刑廃止国際条約の批准を求めるフォーラム90

  2021年12月21日 14:00:00  [forum90]

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